消毒薬は傷口を破壊している?

 

傷の治療、まずは洗う?消毒?

 

通気性のいいガーゼをあてて乾かし、

乾かすとかざぶたになり、やがて治る。

 

これがだいたい昔からある、オーソドックスな

お手当の方法でしょうか?

 

なぜそうするのか、考えたことがあります?

昔からみんなそうしていた。

親がしていた。

病院でそうしていた。

 

しかーーし、ケガが治るメカニズムが解明されてきた今、

痛くなく、早く治すには

このやり方はNGだとわかってきました。

 

地動説が天動説に変わった時のような、

まさにパラダイムシフトです~~!!

 

ではそれは、どのようなことなのでしょうか。

 

消毒についての新たな見解

 

まだまだ病院では

消毒&ガーゼは採用されています。

 

なぜでしょう?

 

 

「消毒廃止」に反発する医師が予想以上に多く、

慣れ親しんだ消毒の悪口を言われたことに対する反発があり、

「消毒をしない治療」を受け入れられなかったようだ。

と、となえている方がいらっしゃいます。

 

「傷は絶対消毒するな」(著書)の夏井睦氏です。

 

私は今までになかったような、違う意見を

堂々と唱えるような人が好きです。

 

面白がって話を聞いてみます。

 

それで、NO消毒、NO乾燥の治療に超納得。

共感しましたので採用させてもらいました。

 

なのでうちはマキロンのような消毒薬はないし、

擦りむき傷にはハイドロコロイド被覆材を使っています。

(キズパワーパッド的なやつ。)

ちょっとお高いけど痛みが治まるし、きれいに治る!

 

ただ、素人療法ではさすがに危険な場合もあります。

以下のような例は必ず病院を受診がよいです。

・刃物を深く刺した。

・異物(木片、金属、魚骨など)を刺し、中に破片が残っている。

・古い釘を踏んだ。

・動物に咬まれて血が出ている、腫れている。

・深い切り傷、大きな切り傷。

・皮膚がなくなっている(欠損している)

・切り傷で出血が止まらない。

・指や手足が動かない。

・指などがしびれている。

・大きな水疱ができているヤケド。

・貼るタイプのアンカ、湯たんぽ、電気カーペットなどによる低温ヤケド。

・砂や泥が入り込んでいる切り傷、擦りむき傷。

・赤く腫れて痛みがある傷。

 

以上のものは病院へ行くべきだそうです。

 

傷が治るしくみがすごい!

 

それでは傷が治る過程を簡単に説明します。

 

浅い傷の場合は毛穴に存在する皮膚の細胞が

周りに広がっていきます。

 

深い傷の場合、まずは肉芽という赤い組織が傷口を覆います。

この肉芽はコラーゲンや毛細血管に富んだ丈夫な組織であり、

傷口をしっかりと覆う役目をします。

 

そしてこの肉芽の表面に傷の周りの無傷な皮膚から

皮膚の細胞が移動してくる。

 

そして同時に肉芽組織そのものが収縮するため、

傷自体が小さくなっていくのです。

 

こうして、少し時間はかかるけど、

みごとに皮膚は生成します。

 

傷は乾燥させてはいけない!

 

ではなぜ、乾燥させてはいけないのかというと、

皮膚の傷の治癒、

つまり皮膚の再生に絡んでいるのは

皮膚の細胞、

その細胞の移動と分裂の舞台になっている真皮、肉芽です。

 

これらの共通点は「乾燥に弱い」ことであり、

むしろ最大の弱点と言ってもいい。

皮膚の細胞を乾燥状態に置くとすぐに死滅します。

 

真皮や肉芽は本来は非常に血流に富んだ丈夫な組織なのですが、

乾燥させるとやはりあっけなく死滅するのです。

 

皮膚の細胞でなくても神経細胞だろうが、

腸管上皮細胞だろうが、

乾燥状態で死滅しない人体細胞はない。

 

人間は水なしでは数日しか生存できないように、

人体を構成するあらゆる細胞も

乾燥状態ではすぐに死んでしまうのです。

 

そして、死んだ人間が生き返ることがないように、

いったん死滅した細胞も組織も蘇ることはなく死骸になります。

 

それがカサブタです。

 

従来はカサブタが出来たら治る、と誤解されていました。

だから、早くカサブタができるように

せっせと乾かしていたのだけど、

細胞が早く死ぬようにと一生懸命

乾かしていたことになるのです。

 

膝小僧を擦りむいたとき、

ジュクジュクしていなかったでしょうか?

 

このジュクジュクは何か?

という研究が始まったのが、1950年代で、

このジュクジュクと出てくる滲出液は

細胞成長因子と呼ばれる物質を含み、

その成分は傷を治すための成分でした。

 

現在では40種類を超える細胞成長因子が見つかっている。

 

ある成長因子は皮膚の細胞の分裂を促し、

別の成長因子は線維芽細胞に作用して

コラーゲンの産生を促進させ、

 

また別の成長因子は

毛細血管再生を促しています。

 

しかもそれらは相互に関連しあっているのです。

 

ひとつの細胞因子がある細胞に働きかけて

別の細胞成長因子を分泌させ、

 

それがまた最初の細胞を活性化させたり、

別の細胞を活性化させている。

 

まさにネットワークを作って影響し合い、

その結果として、

どんどん傷が治る方向に作用している。

 

つまり、人間の体は自前に傷を治すメカニズムを持っていて、

それがあの傷口のジュクジュク。

人体細胞の最適の培養液なのです。

 

消毒液は人間の細胞も壊す、傷口の破壊薬

 

では次に消毒薬についてです。

 

消毒薬とは何でしょう?

どこの家庭でも薬箱に入っているかもしれない程

ポピュラーな消毒薬。

 

昭和の時代は赤チンです。

今も製造はされていて、年配の方で、今もなお

これじゃなきゃ!って取り寄せる方はいるようです。

 

さて、消毒薬はどうやってばい菌を殺しているのでしょう。

 

消毒薬はばい菌を殺してくれるから安心だ、と

無邪気に考えてはいけません。

 

消毒薬は細菌だけを殺しているわけではないからです。

 

消毒薬には様々な種類がありますが、

どれもタンパク質を壊す、という働きがあります。

 

タンパク質といえば、生命体の基本物質だから、

それを壊してしまえば当然、その生命体は死にます。

 

って、

人間の細胞もタンパク質なんですけど~~!!

 

 

消毒薬は人間の細胞膜タンパク質と、

細菌のタンパク質の区別なんてつきません。

 

しかも、消毒薬が攻撃しやすいのは、

細菌のタンパク質よりも、

人間の細胞のたんぱく質なのです!

 

なぜかというと、

細菌のタンパク質に到達するには、

細胞壁という障壁を通過する必要がありますが、

人間の細胞には細胞壁がないからです!

 

消毒薬は人体細胞はすぐに殺せて、

細菌細胞を殺すのには時間がかかるのです。

 

なんてこった!

 

そして、消毒薬の治療は痛かった記憶があるのではないでしょうか?

それは、消毒薬が傷口にむき出しになった細胞膜タンパクを破壊し、

細胞を壊し、傷口を深くしたからです。

まさに、傷口の破壊薬なんだってーーー!!

 

遺憾ですなー。

 

「傷は乾くと痛くなり、

空気に触れないようにすると痛みが和らぐ」

という感覚さえも知らずにいた人って

けっをこう多いのではないかしら。

 

動物はケガをしたら舐めます。

舐めると痛みが和らぐことをわかっているから。

 

大昔の人は葉っぱをあてて、ツルで縛って固定させたり、

紀元前二十五世紀ははちみつと樹脂、

紀元前十七世紀はカエルの皮膚が使われ

古代メソポタミアでは粘土を利用したそうです。

 

 

そして私たちは、傷口から細菌が入ると化膿する、

と繰り返し教わってきたかもしれません。

 

だけど、人間の体は傷口から入った細菌を見逃すほど甘くはない。

 

免疫細胞が常に監視して

よそ者が入り込まなように目を光らせており、

入った侵入者は直ちに排除されるからです。

 

つまり、傷口や傷の中では

滅多なことで細菌が増えることはないんです。

 

だけど、体内の液体が澱んでいると

細菌の繁殖の絶好の場所となる。

流れる水は腐らないけど、澱んだドブは腐るように。

 

また、血液でなくリンパ液が溜まっても

感染源となる場合があるそう。

 

なるほど、自然の摂理と同じことが

体の中でも起きているって納得です。

 

たまにリンパマッサージに行って

澱みをとっておくのって大切なのかもね~。

 

 

今までは、誰もが知っている常識であっても、

実はおかしなこと。間違いだった。って事例、

これからたくさん出てくる思います。

まとめ

 

今まで当たり前だった、

傷には消毒して乾燥させるという治療、

実は細胞を破壊していただなんて!

 

それでも私たちの体は自己治癒力で

そのうち傷を治します。

私たちのカラダはすごいなあ。

いつもありがとう。

 

これから、このように、

いろんな分野でパラダイムシフトが起きていく。

 

この流れは止まらない。

 

真実ではない古いシステムは淘汰されていくんだと思います。

 

それでも、中には、

慣れ親しんだ習慣を変えたくない人もいる。

未だに赤チンを使うことで安心する人がいるように。

 

でもその人にとってはそれが正解なのでしょう。

それはそれでいいのです。

何を信じるかは本人が決めること。

 

そんなふうにも思います。